NISA
概要
NISA(ニーサ)は、新規に投資する株式等の金融商品の、配当金・譲渡益が非課税になる制度です。2014年から始まります。非課税投資枠は、年間100万円が上限です。
NISA制度について
NISA制度の概要
NISAのポイント
非課税対象 | 上場株式・公募株式投資信託などの配当や譲渡益 |
非課税投資枠 | 新規投資額で年間100万円が上限(最大500万円) |
非課税期間 | 最長5年間 ※ただし、期間終了後、新たな非課税枠への移行による継続保有が可能です |
投資可能期間 | 平成26年~平成35年(10年間) |
これを図で表すと、下図のようになります。
※クリックで拡大します。
※この図表は、下記リンクから引用しています。
参考:
NISA制度利用時の注意点
①他の口座との損益通算は不可
NISA口座で生じた損失は、課税される他の口座(一般口座や特定口座など)の収益との損益通算はできません。特定口座で利益が出て、NISA口座で損失が出た場合、損益通算ができない分、特定口座の利益の課税額が増えてしまいます。この場合、NISA口座を利用しなかった方が、多くの利益を得られます。
②非課税枠の繰り越し不可
投資を行わなかった非課税枠の翌年繰り越しはできません。
③非課税枠の再利用は不可
売却しても、非課税枠は再利用できず、年間の非課税枠を超える投資はできません。
どのような金融商品を、NISA口座で運用するのが良いか?
非課税期間の5年間の相場見通しや、運用者の実力によって、NISA口座で運用すべき金融商品が異なります。ベストな運用は、下記の3パターンの組み合わせとして作成します。
上昇相場・強気運用ならば、株式中心型
大きく上昇する金融商品が分かっている場合、その金融商品をNISA口座で運用し、その大きなリターンを非課税で享受するのが、最も効率的な運用です。
下落相場・弱気運用ならば、債券に投資する投資信託中心型
一般的に債券は、大きなリターンが期待できない一方で、株式と比べて値動きが安定しています。下落相場が見込まれる場合、債券型の投資信託を多めに組み入れ、利金・分配金を受け取り、これらの非課税メリットを享受するのがベターです。
株価が上下を繰り返す相場ならば、バランスファンド中心型
株価が上下を繰り返す場合、リバランスすなわち
を繰り返せば、リターンが得られます。
ところがNISAでは、非課税枠の再利用ができないために、株式と債券の売買を繰り返す度に、利用できる非課税枠が少なくなっていきます。その結果として十分な非課税メリットを享受できなくなる可能性があります。
この状態を避けるために、ファンド内でこのリバランスが繰り返されるバランスファンドを購入すれば、リバランス効果と非課税メリットの両方を享受できます。
NISA口座を開設する証券会社を選ぶポイント
NISA口座は、一人につき一口座しか開設できません。NISA口座を開設する証券会社を選ぶポイントは、いくつかあります。
取扱いのある金融商品(商品のラインナップ)
NISA口座で扱える金融商品は、証券会社によって異なります。投資家は、NISA口座で運用したい金融商品の有無を調べる必要があります。
金融商品の売買手数料等のコスト
各種手数料が小さいければ小さいほど、投資家が得られるリターンの期待値は大きくなります。手数料は証券会社によって異なりますので、比較・検討の価値があります。
システムの利便性
NISAは従来の資産運用のシステムと比べ、特に長期投資家にとっては、非常に複雑なシステムとなり得ます。例えば、何年の非課税枠の、どの金融商品が、どれくらいの損益になっているのか、という複雑な情報が、投資判断のための重要な情報の一つになる見込みです。
口座管理画面の見やすさ、分かりやすさは、証券会社選択のための一つの要素です。システムの利便性は、NISA制度が動き始めてから初めて分かるものですので、性急な証券会社選択はせず、慎重に様子見の姿勢をとるのも一つの手です。
- 最終更新:2013-12-01 03:11:32